トンデモな医療界

日本の医療の世界は、世間から見たらトンデモなことが 色々とまかり通っています

医療界のグレーゾーンのリベート

エドワーズ・ライフ・サイエンス社という医療機械メーカーがあります。 私が好きな会社です。というのは経営の姿勢がいいからです。 王道の製品を販売しているのはもとより、例えば勉強会、セミナーや若手の教育機会など、自社への利益誘導ではなく、医療全…

医療の進歩が疾患の概念を変えてしまう。

下肢静脈瘤に対する新しい治療法として静脈焼灼術が出てきました。静脈の中にカテーテルを挿入しレーザーや高周波で静脈を中から焼いてしまう治療です。 今までの治療に比べて、痛みも合併症もかなり少ないので、治療する適応が変わってきました。 つまりか…

仕事が与えられるということは、本当に素晴らしい

数ヶ月経過を診ている患者さんがいます。入院治療が必要な時期になり入院を提案したところ、近隣の大病院での治療を希望されました。 その気持は十分理解できます。規模の大きい病院のほうが何かと融通も効きますし、安心感もあるでしょう。一方でやはり寂し…

ワクチン行政って大切だと思いますが、意外とお金かけてない気がします。

NHKクローズアップ現代、2016年1月27日(水)放送、“副作用”がわからない? ~信頼できるワクチン行政とは~ をいまさらですが、見ました。 ワクチンというのは、メリット、デメリットを比較して、メリットが上回ると思われれば接種すべきものです。当然、デ…

シューティング・スターの危うさ

当初、何もできなかった研修医たちが、どんどん仕事ができるようになり、周りからも認められるようになっていく様子は、見ていて本当に嬉しいものです。 一方で、若さゆえの全能感に囚われ、少々突っ走ってしまう人もいます。 フィードバックがかからないの…

残薬調整はしないとだめですか?

残薬調整はしないとだめですか? 医師のSNS、M3にこのような質問があがりました。 残薬調整とは、飲み忘れなどで余った薬を病院側で数え直して、余りなく処方しなおすことです。 きちんと飲んでくれていれば、いつもと同じように処方すればいいだけなのです…

あなたの先月の売上はおいくらでした。

当院は赤字病院ということもあり、毎月のように各科の収益を評価されています。先月は当科の実績が低く、上層部からプレッシャーがかかってきました。同僚たちは相当気になるようです。 私はこのプレッシャーをまったく気にしないようにしています。 そもそ…

天才のこだわり

誰もがこだわりはあると思います。 私はこだわるほうなので周囲も迷惑していると思いますが、そのこだわりについては、理にかなっていて説明可能なものなので、説得すれば納得してくれることが多いです。 こだわりが他人と大きく異る場合は非常に困ります。 …

上司と部下の関係性

友人が部長職に就きストレスで8kgも痩せたそうです。 部長仕事の中心は、入院患者さんを主治医に振り分け、統率し治療していくことなのですが、患者さんやコメディカルからのプレッシャーがあるそうです。 私は、私の上司の意向で部長仕事を部長になる数年前…

Jリーグの先見性

先日、とある先端医療製品の講演会で聞いた話なのですが、この初期臨床試験デザインが実に用意周到に考えられていたことに驚きました。 いわゆる直接対決試験であり、既存治療と新規治療をまっこう勝負で比較しています。 通常、この手の試験では通常、既存…

生体腎移植経験談を聞きました。

生体腎移植を受けられた方の話をじっくり聞きました。 7年ほどのお付き合いになる年上の方ですが、その間に数回の手術と腎移植を受けられました。 腎提供者は奥様です。提供のお願いしたことは一度もなかったそうです。自然な話の流れでそういうことになった…

習慣化の致命的な欠点

昨日、習慣化の威力について書いたのですが、致命的な短所もあると思ったので書き足しておきます。 人間は同じ繰り返しすることを好む(だからこそ習慣化に威力があるのですが)ので、そこから離れられなくなります。新しいことに挑戦するのが億劫になってい…

習慣化のすさまじい威力

昨日のブログを書いたあと、習慣化について考えました。 習慣化の威力は十分、知っていたつもりでしたが、解っていませんでした。 習慣化することで、するかしないかの決断が不要になる。 習慣化し、とにかくまず始める。 するかしないかを迷い始めると、し…

書く勇気をもらえました。

makoto (id:okadamkt)さんブログお勧めです。この本はすばらしい。 okadamkt.hatenablog.com 実際にこの本を読み始めて、この1年まったく進んでいなかった論文執筆が進んでいる私が言うのだから間違いありません。この本に出会ってよかった。というよりも、…

昨日、お金がなくて病院にいけない人がたくさんいるという話を聞きました。

昨日のブログで欧米の視点について考えたのですが、その続きです。 「フェルドマン博士の 日本経済最新講義」という本を読みました。 アメリカ人から見た日本の現状の解説で、刺激的です。分量はそれほどでもないのですが、内容は濃く、全てのことを考え始め…

私は欧米よりもアジアに親和性が高いのかもしれません。

昨日、BBCで台湾大統領選挙のニュースをしていました。 蔡英文さんは初の台湾女性大統領になるのだが、アジアでは通常女性有名政治家は近親者に政治家がいる。蔡英文さんは近親者に政治家のいない、アジアでは極めてまれな女性政治家である。 ということを言…

糖質制限は医学的に理にかなっているのかもしれません

アジア人は糖尿病になりやすいという話を聞きました。インシュリン分泌が少ないなどの説があるのですが、糖質摂取が多いからかもしれません。諸外国に比較してアジア人は米、小麦の摂取量が圧倒的に多いのです。外国のマラソンランナーはレース直前にカーボ…

その場限りでは意味がないんだけど。

病院機能評価というものがあります。 第三者機関が病院を評価し格付けするというものです。 受審の二日間は病院内はばたばたでした。 医局の大量のマンガは片付けられ、喫煙者たちは近所の喫茶店まで足を伸ばし、遅刻常習者たちは定時出勤です。一部の審査員…

おじさんの少子化問題

皆んなで雑談していた時に、上司が突然、少子化問題について語り始めました。 少子化は大きな問題だ。子供がいないと日本は終わってしまう。インテリジェンスの高い女性が結婚しないし子供を生まない。 上司に反論するのも大人げないので、そうですねー。な…

2016年目標

今年の目標を考えてみました。本当はもう少し具体的ですが、公表出来る範囲で。 Open mindでいる時間を1秒でも長くする 聞いて済むことは躊躇せず、すぐ聞いて解決する 特にメンター 挨拶をきちんとする しなやかな心を持ち続ける 自分の凡庸さに絶望しない …

2015年の振り返り

バタバタしていて遅れていましたが、ようやく昨年の仕事成績の振り返りをしました。 集計作業をしていていつも思うのですが、データ化して初めて見えてくるものがあり、ほんとに面白いなと思います。データオタクの本領発揮ですね。 総数の推移は、例年通り…

時代は変わった  論文採択率を上げる方法

学会が出版している学会誌というものがあります。 一般的に論文の寄せ集めであることが多いのですが、今年から大きく変化したものがあったので紹介します。 中でも「会員のための企画」というコーナーが新しくできて、今回は論文の書き方を本音で書いていま…

外科存亡の危機

最近の研修医が外科を志望しないことが大きな問題になりつつあります。 このことを部下の若手医師に意見を聞きました。 若手医師いわく、 そもそも外科は新参者に対して冷たい。外科志望者ならやさしくなるが、そうでない学生、研修医は邪険に扱われるし、手…

C型肝炎の特効薬がアメリカ保険制度を揺るがしている

アメリカの製薬会社ギリアド・サイエンスはC型肝炎の特効薬ハーボニを発売している。費用は12週間の標準治療で約10万ドル(1200万円)かかる。 アメリカの貧困層はメディケア、メディケイドという公的保険を使えるが、ハーボニは適用外となっている。 ハーボ…

新しいことはワクワクするものです。

病院内に新規プロジェクトが立ち上がることとなった。 今年度から院長が代わり、赤字解消のため次々に新しい施策が打ち出され、順調に行っている。今回の新規プロジェクトもその一環である。 ある医師が院長に直訴してできたものである。熱心であることはい…

地方病院の生きる道

日本の人口はどんどん減ってきており、地方病院は生き残りをかけて必死に対策を練っています。 私の個人的な意見としては、病院の統合が最も良い解決法だと思っています。それを断ったうえで今回の話をさせていただきます。 地方病院の競争相手は、近隣の地…

遠隔医療の輝かしい未来

昨日、予防医療の方策の一つとして健診を取り上げました。今日はもう一つ、遠隔医療について取り上げたいと思います。 遠隔医療とは、医師と患者が距離を隔てたところでインターネットなどを通じて診療を行うことです。2015年に厚生労働省からの通達で、遠隔…

健康診断を受けさせるにはどうしたらいいのだろう

医療における費用、労働力が不足していると言われ続けていますが、この医療システムを根本から変える方法の一つが予防医療です。 病気になってから考えるのではなく、病気にならないように予防する医療です。費用、労働力を大幅に節約出来る可能性があります…

治療はすればいいっていうものではない。

最近あった2症例が興味深いものでしたので紹介します。 1例目緊急症例とのことで紹介を受けました。主治医判断で一般病棟入院となり、週明けに検査予定としていました。入院後まもなく急変し、その後、手を尽くしましたが失ってしまいました。治療が後手後手…

化血研問題は大甘処分ではないか。

今、世間を騒がせている化血研問題です。 化血研の不正製造、刑事告発検討 厚労省「極めて悪質」http://www.asahi.com/articles/ASHDB76J1HDBULBJ02W.html 重大な過失があったことは間違いなさそうです。一般企業ならおそらく倒産してしまうでしょう。しかし…